小獅子の尾

芸術大学の通信教育部に通う20代女子の雑記

【卒論】論文の掲載雑誌が解らない時の探し方

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神楽に関する卒業研究を本格的に始めてからしばらく経ちます。

初めは殆どないと思っていたし、昔にあぐらを習っていた神社の先生からも無いと聞いていた資料は案外多く、調べれば調べるほどに古い史料が出てきます。

正直、想像を遥かに超える量の史料が出てきたのは良いのですが、それらの史料が私の想像を超えてきており、各種芸能からの影響関係を含めた全体像を把握するのが困難になっていたりします。
とんでもないですね。

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論文の掲載雑誌が解らない!

ところで、実は某論文の中に書かれている参考文献のなかで、どうしても見付からない文献がありました。
国会図書館で調べても、Googleで調べても見付からず、某神楽について書かれている唯一の論文だった為、途方に暮れていたのですが、最近その論文の掲載雑誌が解ったのです!

なんと、神社が発行している雑誌(崇敬会の会員に配布される雑誌)に掲載されていたのでした・・・
そら見つからんわ。

そんな感じで、私も某神社の崇敬会には入っているのですが、本当に崇敬会は馬鹿にできないなぁと実感した次第です。

神道について、なにかしら研究したいだとか、勉強したいだとか思っている方は、崇敬会に入った方が良いという事を書いておきます・・・

正直、崇敬会が配布している雑誌に論文が掲載されているのは解ったものの、販売されている書籍では無いので恐らく図書館にも無く・・・

その雑誌をどこから入手するのか、たった1つの論文の為に、未だに苦悩しています。

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司書さんに探しかたを聞いてみた

そもそも、この論文が神社の崇敬会会員に配布される雑誌に掲載されている事は、国立国会図書館の司書さんの手助けを得て判明しました。

普通の論文であれば、CiNiiや図書館のオーパック等での検索で解るそうですが、それでも出てこない特殊な論文は、同じ著者が書いている本を読むと著者の著作一覧がある場合があり、見付かりやすいそうです。

私の場合、同じ著者の本には目的の論文は載っていませんでしたが、著者が神社の崇敬会が配布している雑誌に論文を多数寄稿していた事が解りました。

司書さんによると、同人誌等で発表している物も図書館やネットでは解らない事があるとの事でした。

同人誌になると現物を手に入れるのがかなり難しいと言うか、古い物であれば殆ど不可能みたいですが、意外と著者の来歴から所有している可能性のある地域の特定ができる場合があると思います。

私が探していた論文も、同じ著者の他の書籍に著者が卒業した大学と年代、それから働いていた高校の名前が記載されていました。

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学者さんも色々だと思った話

私が探していた論文は、戦後しばらく経った頃の論文だったみたいですが、著者の来歴やその他の記述から、地元で活躍していた知識人的な立場の人物だったんだろうなぁ、という感じでした。

郷土関係の研究者にはアマチュアの学者さんも多いという話を以前、大学で聞いた事があり、この方は時代こそ違うものの、やはりその様な立場の方だったのだと感じました。

当時は戦時中に既に働かれているので、当時は今よりも大卒者が少なく、現代と同じ感覚で大卒を語る事はできないのですが、それでも専業の研究者では無い人物が研究を行っていたという点では同じです。

恐らく、この様な論文は専業の研究者では書けなかったのでは無いかな?と思います。

地元の高校に勤める教員で、大卒の先生、尚且つ神社の方とも交流があり、信頼されていたからこそ、神社の古文書を基にした論文を書けたのでは無いでしょうか。

大学では、研究者が云々、という論調を良く聞きます。
しかし、やはり研究の目的によって、研究する者の立場は変わるのでは無いかと感じました。

そんな所です。
では!

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