小獅子の尾

芸術大学の通信教育部に通う20代女子の雑記

【スローライフ】家庭菜園を始めて解ったことと、農薬の使い方


家庭菜園を始めたきっかけ

病気の祖母を励ますために始めた家庭菜園でしたが、家庭で育てた物ではなく、売っている食物や仏花をお金で買う事で、生活が商業に支配されているような気分になり、なんだか嫌なので細々と家庭菜園を続けています。

特に仏花は、仏花用に育てた物を供えていたので、買ってきた物では心が込もっていない様に感じて、自分でも育ててみようという気持ちになりました。

最初は右も左も解らない農業でしたが、植物の植生や特徴、土壌のpH、害虫の種類、どうして農薬が必要なのかなど、様々な学びがありました。
そんな感じで、家庭菜園について書いてみようと思います。

品種改良と野菜

自分で野菜を作り始めた頃、農薬は使わないと心に決めていました。
自然が一番良いに決まっている!と信じて疑いませんでした。

でも、農業や植物について学ぶ内に、野菜って自然に自生している植物じゃない事に気がつき始めました。

植物によっては受粉をさせる事もあるのですが、似た植物同士であれば他品種であっても受粉する事があります。
だから自家製の種を使い続けると野生化して品種が固定できないので、農家は数年に一回種を買い換えるのです。

そして、意図的に良いものを作るために品種掛け合わせる事を品種改良と言う訳ですね。
品種改良には様々な手法がありますが、数百年、数千年の品種改良を経て、現在我々が食べる野菜が作られたという事です。

なぜ農薬を使うのか

植物は灰汁などの毒によって、動物などから身を守る特性があるそうです。
食物用に品種改良が続けられた野菜は毒性が低く、雑草などと比べると虫害などを受けやすく、弱い品種が多いです。

山菜などと比べると、野菜は野性味が少なく甘い物が多いですが、それは人工的に作られた植物だからなのだと菜園を始めて初めて気が付きました。

菜園に農薬は必須ですが、この農薬にも種類があり、植物に感染する菌やウイルスを消毒する薬と、虫害を防ぐために散布する薬の二種類に大きく分類されます。

野菜は季節ごとの気候に合わせて育ち、虫も季節に合わせて繁殖するため、農薬の散布時期は季節ごとに決まっています。

大抵は苗が小さな頃に対策をしますし、特に消毒薬などはそれほど恐れるような物では無いと考えを改める様になりました。

虫害用の農薬も、散布したら殺虫剤の様に虫が死ぬのかと言うと案外そうでも無く、適切に使えば大きな害は無かろうと思うようになりました。
まぁ、好んでは使いませんが。

様々な農法

農法にも色々な種類があります。
初心者の頃は自然農なんかに興味がありましたが、最近は野菜は自然の植物では無いと思っているので興味が無くなりました。

代わりに、今年はコンパニオンプランツに挑戦しています。
野菜と相性の良い花等の植物を寄せ植えする事で、病気や害虫を防ぐ農法です。

茄子とナスタチューム(駄洒落かと突っ込んでしまう…)、アブラナ科マリーゴールドなどですね。

よく田んぼにレンゲやクローバーが一面に咲いている風景を見かけますが、あれも農法の一種で、受粉のための蜜蜂を増やす目的で、農家の方が種を撒いていたりします。

農業では、自然を利用して植物を育てる手法が沢山あって、身近な秘密を暴いている気分になります。
うどん粉病アルカリ性に弱いからお酢を撒く」みたいな事を言ったりしていて、農家のお爺ちゃんお婆ちゃん達って、凄い色々知ってるんだなぁ…と。
そんな勉強をしています。

今年からお花も育てています

去年は野菜ばかり作っていましたが、今年はお花も育てています。
特に百合は上手く芽が出て、夏ごろにはきっと花が咲くと思います。

祖父は狩猟が趣味で、ワイルドなお爺ちゃんだったのですが、どうも百合が好きだったらしく、お供えしてやろうと思って球根を買い込んできました。

脇芽が出ているので、球が増えるかも知れないと期待しています。

お婆ちゃんは菊が好きで、ずっと菊を育てていたので、引き続き同じ品種を育てています。
今後は菊の種類も増やしたいのですが、どうも菊は難しいのでボチボチですね。

カスミソウは種を撒いたら沢山出てきたので、お盆には百合とカスミソウを持ってお墓参りに行こうと思います。

夏ごろにはお花も野菜も収穫して、もっと華やかになれば良いなぁと思いつつ。
大変なので畑や裏庭までは手は広げず、静かに暮らしています。