初詣の時期がやって来ました。
初詣といえば御神籤、御神籤と言えば神社です。
所で、御神籤の内容は誰が書いているのかご存知でしょうか。
神社に勤めていても知らない人が殆どだと思います。
今日は、そんな御神籤の話をしたいと思います。
御神籤の種類ー誰が書いた文章なのか?
御神籤に書かれている文章は、大きく二つのパターンに別れます。
各地の寺社が個々で製作した文章と、全国的に統一された文章の二つです。
ここでは、全国的に統一されたパターンの文章、"観音籤"について書きます。
御神籤の始まりは戸隠神社と元三大師・良源(比叡山・横川の僧侶)が有名です。
※元々は大学で習った事なのですが、もう五年も前の話なので、ここでは調べ直した事を書こうと思います。
御神籤の由来について、戸隠神社のホームページでは、次の様に説明されています。
戸隠の【おみくじ】の起源をたどると、平安時代に円仁(慈覚大師)が唐から比叡山に持ち帰ったものにさかのぼります。それらを元に、良源(元三大師・慈恵大師)は、観音菩薩に祈念して、現在お寺でひかれているおみくじに改めました。
元三大師が如意輪観音の化身であるとの言い伝えがあることから、"観音籤"の名称が産まれたそうです。
中国の籤
戸隠神社の説明によると、御神籤は本来慈覚大師によって唐から比叡山に持ち帰られた物だとされています。
Wikipedia中国語版の"求籤"を見てみると、次の様にあります。
籤條上的辭句認為是來自神佛的教導、啟示、預言,因此籤皆以神名稱為靈籤,如《觀音靈籤》、《呂祖師靈籤》。
御神籤は神仏による教導、掲示、預言なので、その名前には神仏の名を冠する様です。
日本と違って幾つかのテキストがある様ですが、ここに、觀音靈籤の名前が出てきていますね。
この觀音靈籤は日本の観音籤とは異なる物のようです。
ウ~ン、それでも殆ど同じ名称の御神籤がある訳なので、元三大師=如意輪観音の化身という説があやしくなって来るなぁ。
1930年代之前的台灣道教廟宇通常會將一組數十首或百首,書寫神明答案的七言絕句(或五言絕句)籤詩紙片,吊掛於廟門之側。信徒在獲得聖籤上的干支號碼後,前往門側取與籤詩相對應的相關干支號碼。
1930年代頃までは、百種の籤を全て書き出した物を寺院内に吊っていた様です。
確か、日本では当初は本に書いた物を読んでいたのかな?
ただ、日本でも田舎の無人の神社なんかに行くと、板に御神籤の内容を全て書いた物が立てられていて、そこに御神籤のガラガラが乗せられていたりするのを見掛けます。
台湾の物を輸入しているのか、無人用に開発されたのか解りませんが、ちょっと似てて面白いですね。
因みに、中国系の御神籤は解釈が色々とある様で、専門の本を買って読むこともあるみたいです。
もう、そこまで来ると色々と本気すぎて、大吉か凶かで一喜一憂している日本の御神籤が凄く容易な物に思えてきますねぇ。
おみくじを引いたら結ばないといけないのか?
神社にいた頃は、良く中吉・小吉は何番目に良いのかとか、御神籤は結んだ方が良いのかとか、そんな事を良く聞かれました。
中吉・小吉辺りの順番(?)は、地域や神社によっても捉え方が違うみたいですね。
基本的には、大吉かどうかよりも、内容を読んで判断するのが良いと思います。
御神籤を結ぶか否かも験担ぎの問題なので、御神籤を結ばなかったから不幸になる事はないです。
まぁ、御神籤を結ばなかったら不幸になる!と本気で思っている人は居ないでしょうけど・・・
読み返したければ持ち帰っても良いです。
ただ、個人的な経験から、持ち帰ると後で処分(神社に持っていく)が面倒になって、延々とお財布に居座る事になりがちなので、面倒臭がりな人にはオススメしませんが!
では、よいお年を~