小獅子の尾

芸術大学の通信教育部に通う20代女子の雑記

通信制大学でどうやって芸術を学ぶか

今日は、通信制大学でどんな風に芸術を学ぶのかについて記事を書こうと思います。

通信制大学でどうやって芸術を学ぶの?

大学で学ぶ芸術は、絵画や音楽、舞踊の様に実技を学ぶ物と、芸術史の様に理論を学ぶ物があります。

通信制芸術大学で主となるのは理論を学ぶ分野ですが、通信制大学でも実技を伴う芸術を学ぶ事ができます。

通信制芸術大学で学ぶ実技を伴う分野は、絵画や書、写真等の造形芸術が主ですが、大学によっては音楽等を学べる大学もあります。

通信制で実技を伴う分野を学ぶ場合、当たり前ですが通学する事が前提となるカリキュラムが組まれています。

具体的には、専攻したコースの専門分野に関しては、スクーリング(面接授業)で実技を学び、帰宅後に課題を提出する形式の繰り返しになります。

通信制は遠方に住まれている方や、社会人でも大学に在籍して学べる点がメリットですが、スクーリングに出席できなければ自宅での課題に取り組めないという残念な矛盾が生まれています。

実技に関する科目はスクーリングの他にも、学生が主宰する学習会等がある場合も多いです。

これらの学習会は地方で開催される事もありますが、やはり大学の近くに住んでいた方が学習に有利なのは間違いないでしょう。

実技系の科目は、実際に参加して学ぶしか無いため、大学に近い場所に住んでいる、もしくは頻繁に通学できる環境にある人はどうしても他の人よりも有利になります。

個人的に、この点は通信制大学にあるまじきデメリットだと思っています。

通信制大学の芸術教育は役立つ?

通信制大学で芸術を学ぶ意味はありますし、技術を身に付ける子どもできます。

私が通っている大学では、九十代で学部を卒業して、卒業後に自宅で芸術に関する教室を開いている卒業生の方もいます。

通信制大学を卒業後に賞を取ったり、個展を開いている卒業生も一定数存在しています。

通信制大学でもスキルを身に付ける事はできますし、資格も取得する事もできます。

卒業生は様々な分野で活躍していますから、通信教育での勉強が役に立たないという事はありません。

しかし、通学の生徒と同等の評価が得られるかと言われれば、それは少し違うような気がします。

通信教育の学びと通学の学びを比較した場合、根本的に学習に求める物と学習の質が違っている様に感じます。

通学の場合、学ぶ範囲は広いですがレポートの採点は簡単だと聞いています。

これに対して、通信教育で学ぶ範囲は正直な所、広くはありません。
しかし、通学よりもレポートが厳しく、卒業が難しいです。

どちらが上という事ではなく、学習に何を求めるかの違いだと思います。

芸術を学ぶ事を志す場合、どうしても他の分野よりもお金が掛かりますから、ストレートで進学する場合、芸術を学べる人は家庭環境によってどうしても限られてしまいます。

通信教育の場合は学生の年代もバラバラで、家庭環境や立場に関わらず芸術教育を受ける事ができる点が最大のメリットです。

金銭的な物は色々と汚い事情も垣間見えますが、個人的な意見として、全ての人に門が開かれている部分に生涯学習としての芸術教育の意義を見いだしています。

また、通信教育では様々な立場の学生と交流を持つ機会があります。
中には変わった方もいますが、これらの交流の中から何かしらのチャンスを掴む場合もあると思います。

通信教育は評価される?

残念ながら通信制大学を卒業した、という肩書きを正当に評価しない人も一定数存在しています。

しかし、近年eラーニング等の発達によって、通信制高校通信制大学知名度は増している様に感じます。

私は通信制高校を卒業していますが、仕事の面接で通信制を馬鹿にされた経験がありますが、面接時に卒業が難しい通信制を卒業した事を評価された経験もあります。

今後、通信制高校通信制大学知名度が下がる事は無いと思いますから、"通信制"を卒業した事を評価される場合も充分にあり得ると思います。

通信教育で学んだ事を活かせるかどうかは本人次第とも言えますが、分野によっても変わってきます。

例えば、芸術の中で最も就職率が高いと言われているのは"建築学部"です。

建築学の場合は建築士の資格を得ることができますから、実社会の中でも充分評価に値しますし、仕事の中で役立てる事ができます。

反対に、芸術史等の分野では早急に社会からの評価を求めても、評価されない場合も多々あると思います。

通信制大学での学習を評価して欲しい場合、何かしらの資格を取るのが良いと思います。

大学によって取得できる資格の種類は異なりますが、放送大学等を利用して学外で資格を取ることもできます。

実際に、通学で芸術系の大学に進学する生徒も芸術の教員免許等を取得している場合が多いと聞いた事があります。

国家資格を取得する事で、社会的な評価を受ける事は可能だと思いますが、その分スケジュールがハードになる事も事実です。

通信教育では卒業後に資格過程のみ専攻する事もできますから、学習のペースに合わせて無理の無い範囲で学ぶ事が最も大切なことではないかと思います。