小獅子の尾

芸術大学の通信教育部に通う20代女子の雑記

日本のビジネス・パーソンは先進国で最も勉強していないという嘘

最近、ニュースで高齢者の読書量が低下している事を知り、調べてみた所、日本の生涯学習指数は先進国で最低ランクだという記事を発見してしまいました。

そこで、今日は社会人の生涯学習について書こうと思います。

日本人の読書量

日本人の読書量が年々低下している事は大抵の人が知っている事だと思います。
若者の活字離れは時折話題になりますが、若者以外の日本人も読書量が低下している様です。

www.sankei.com

この記事を見た時に、ふと外国ではどうなんだろう?と思って調べてみた所、この様な記事を見付ける事ができました。

tabizine.jp
suzie-news.jp

記事の中では"日本人の読書離れ"がキーワードとして盛り込まれていますが、ここで注意したいのは、日本の読書習慣に関するデータと海外の読書習慣に関するデータは統一された条件の元で集められた物では無いと言う事です。

例えば、イギリスの調査では、何を読んでいるかという問いに対して、"「教科書」が73%でトップ。以下、「ウェブサイト」60%、「小説」47%、「新聞」31%"であると記されています。

日本の統計では教科書、ウェブサイト、コミック等を除いた、純粋な"本"のみを対象としていますから、教科書やウェブサイトを含めた場合、読書習慣のある子供の数は跳ね上がるのではないかと考えられます。

この調査方法の比較からは、日本人が紙媒体、もしくは電子書籍等の形で"出版"された書籍を非常に重視している事が解ります。

その一方で、フランスの調査について書かれた記事からは、一般的にフランスでは読書と芸術が融合しているという文化的な背景を読み取る事ができます。
この点は非常にユニークだと思います。

フランスの調査を日本と比較してみると、読書習慣があるという回答はフランスが上回っています。

しかし、読書した本の冊数については日本と比較しても、それほど多いとは言えません。

この調査でも対象となる本の形態は特定されておらず、これらの比較から、日本ではウェブサイト等を始めとする新しい形の読み物は読書として認めない、という認識が"若者の読書離れ"というイメージの根底にある様に感じられました。

日本人の生涯学習

更に、生涯学習についての記事もあります。

www.google.com

この記事は日本の生涯学習指数は先進国最低!という衝撃的なタイトルから始まりますが、ここで言う生涯学習とは社会人の"進学率"を示しています。

確かに日本では一度社会に出た人が進学する割合が非常に低いです。

私は学歴によってキャリアが限定され、学習が家庭環境によって左右される事を疑問視しており、それがこのブログを立ち上げた理由の一つにもなっています。

リカレント教育の理念には賛同しますし、日本ではリカレント教育が浸透していない事も事実です。

しかし、成年の進学率=生涯学習と捉えるのは乱暴だと言わざるを得ません。

例えば、ギネス記録で世界最高齢の学生として認められているのは日本人ですし、日本の高齢者の進学率は諸外国と比較しても劣る物ではありません。

戦時中に学校に通えず、高齢になってから進学する例はニュースでも時折耳にしますし、通信制大学では定年後に大学での学習を志した方も多いです。

私の実体験を元に考えてみると、日本ではリカレント教育について、むしろ若年層の認識が不足している様な印象を受けます。

就職の為に大学に通うようになったのは、バブル以降の事だと聞いています。

諸外国と比較しても、日本は学歴社会としての要素は少ないのですが、大学に対する認識が少しズレている印象を受けます。

海外では大学で専攻した分野を活かした仕事をするのが一般的なのですが、現在の日本では"大卒"という学歴ばかりが注目されます。

この様な状況で、リカレント教育が浸透する筈が無いのです。
私はこの様な日本の教育の状況に、大きな矛盾を感じています。



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