小獅子の尾

芸術大学の通信教育部に通う20代女子の雑記

【陰陽五行と中国建築】神社建築の色の意味

新年が明けて、初詣に参られた方も多いと思います。
皆様、神社の建物の配色に興味を抱かれた事はありますか?

朱色の鳥居に丹塗りの柱、壁は白く、中は木目の解る木材が用いられる…等など、全国で統一されている訳ではありませんが、この様な配色には何となく見覚えがあるのでは無いでしょうか。

神社では、朱色や丹色は破魔の色、と説明される事が多い様ですが、朱色や丹色の様な赤系統以外の色についてはあまり注目される事が無いようです。

そんな訳で、中国関係の話ばかりしてきたこのブログですが、日本の神社建築の文化的な背景について書いてみたいと思います。

古代の神社

そもそも古代の神道には「神社」という概念が無かった様で、奈良時代律令を広める為に作られた神殿造営命令が発令されてから神社という建築が全国に広まったのだそうです。

貴族の氏神や朝廷に関わる霊地等、比較的早い時期に神社が作られた場所では、仏教建築の様式を模した建築が造営されています。

解りやすいのは、回廊で四角く区切った様式ですね。
京都や奈良の有名な神社は殆どが回廊で区切られた仏教系統の様式を持っている様に思います。

しかし、奈良の枕詞である「あをによし」が、仏教寺院の瓦の青と神社の柱や鳥居の丹色を表す言葉だと言われる様に、仏教寺院と神社では建築物の色が全く違います。

この配色はどこから来たのでしょうか?

神社建築の色の由来

配色の由来には諸説ある様ですが、私は大学で耳にした陰陽五行が関係するという説に一番納得しました。
元々は中国の建築様式に由来しているそうです。

陰陽五行については有名なので説明は要らないかも知れませんが、大まかに書くと中国思想の宇宙感を表す物です。
木火土金水はそれぞれ、青赤黄白黒の色でも表されます。

青は緑に、黒は紫に置き換えられる事もあり、この五色は今も神社やお寺等、日常の中で目にする機会が多いです。

お寺の場合は、五行では無く仏の五大を表しますが、どちらにしても宇宙を構成する要素としては同じ意味を持っています。
陰陽五行は色だけではなく、建物の中で方角や季節と関連付けている事もあり面白い概念です。

詳しく説明しようと思いましたが、インターネットや辞書を見ても五行と建築物の配色についての解説は見付ける事ができませんでした。

私自身もまだまだ知識が浅いため、今後も勉強に励みたいと思います。



クリックして頂くと励みになります。

人気ブログランキング

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 和の暮らしへ
にほんブログ村