小獅子の尾

芸術大学の通信教育部に通う20代女子の雑記

【神社神道】日本神話の解釈ーお米の信仰

以前にも農業関係の記事で日本神話とお米について書きましたが、神話の解釈として新しく記事を書いていこうと思います。

宗教と私

私は元本職巫女という立場から、日本神話や信仰を尊いと感じる事があります。

これは、決して神道が正しい、日本人は宗教を持たねばならない!という意味ではなく、神話の解釈と宗教の歴史や儀礼の意味に纏わる理論に対する畏敬の念としてその様に感じます。

実は宗教儀礼というのは、民族性にも強く関わっているのですが、洋の東西を超えてある一定の共通点を持っています。

これらの儀礼がどの様にして世界に広まったのか、私には解りませんが、そこに何らかの意図と信仰があった事は明らかです。

宗教とは、世界最古の哲学であり倫理だと、私は思っています。

神話における太陽神と米

日本神話には、天照大神の庭に生えていた稲穂を人々の主食として定め、ニニギ尊が地上に伝えたというエピソードがあります。

日向国風土記には、天孫すなわち天照大神の孫であるニニギ尊が、「人々は食べ物を奪い合う為に争い合っている」という旨の発言をした後、雲の上から日本中に籾をばら蒔く印象的なシーンがあります。

二つのエピソードは、米もしくは稲穂の起源を太陽、もしくは太陽神に求めている事を示す物で、ニニギ尊の発言は米の特性を非常に良く言い表しています。

考古学における米の起源

一方で、考古学的には稲作の起源は中国大陸の苗族にあるとされています。

稲穂は元来ジャングル等に分布する植物で、太陽の当たらない場所では種の長期間保存するができます。

この為、ジャングルを切り開くと太陽光に反応して真っ先に芽吹く植物が稲穂なのです。
この様に、米の特性と太陽には神話に記される通り、密接な関係があると言えます。

更に、米には太陽光が当たらない場所では長期間保存できるという、優れた点があり、日向神話のニニギ尊の発言と一致します。

つまり、猟銃やあるいは稲作以外の農業で得た食べ物は、長期間保存する事ができない為に、争いが起きるが、長期保存が可能な米を日本に広める事で、争いが収まるという事になるのです。

「いただきます」と「ごちそうさま」

「いただきます」と「ごちそうさま」は日本の礼儀として、しばしばテレビ番組等で紹介されています。

確かに、食べ物に対して、あるいは作ってくれた人に対して「いただきます」「ごちそうさま」と言う礼儀としての部分はあると思います。

しかし、私はある時不思議な事に気がつきました。

畏まっている場合を除いて、飲み物を飲む時や、茶菓子を食べる時には「いただきます」「ごちそうさま」と言わないのです。

これは何故なのか、何度も考えて私はある問いに辿り着きました。
それは、我々は食べ物では無く、米に対して祈っているのでは無いか?という問いです。

米の信仰

神道において、米は非常に重視されています。

前述の日向国風土記では、米によって人間の世界に平和がもたらされますし、米は神道最高神である天照大神に由来する神聖な食物です。

神道儀礼では米や米から作った酒を最も重要な供え物としますし、米や酒はお払いにも用いられ、穢れを祓う物として扱われます。

ここには、天照大神やニニギ尊とは異なる次元で存在する、米の信仰が現れているのではないかと私は考えました。

それは、我々日本人の主食であり、命を育む"米"という植物に対する信仰です。

お田植え祭で予祝の芸能を演じ、秋祭りの頃に稲穂を刈り取る様に、祭礼の日程は稲作を基準に定められています。

稲作と米は神話と信仰の根幹でもあり、米への信仰は、日本神話以上に、深く日本人の精神へ影響を与えている可能性があります。




地域おこし協力隊の応募はこちらからどうぞ。


【海外ペンパル】海外文通に使える三つの文通団体

こんにちは。
現在無職の通信制大学生です。

海外文通関係のキーワードでこのブログを見てくださっている方が居るようなので、今日は文通団体について書いて行こうと思います。

ちなみに、かなりどうでも良いですが私の外国語学習のイメージはこんな感じです。
youtu.be


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文通団体とは?

インターネットやEメール、SNSの普及によって文通の文化は廃れつつありますが、海外文通に興味のある方は、今も意外と多いのではないかな?と個人的には思っています。

私は高校生の頃から20代前半まで、趣味で海外文通をしていました。

異国に住む文化も言語も異なる人とコミュニケーションを取っていた事は、私の中で今も大きな経験として生き続けています。

海外文通には、言語として英語を学ぶ以上の価値があるのは明白ですし、文通を通じて広い価値観を知る事ができます。

既に海外に友人がいる場合を除いて、通常は海外文通を始める場合、文通団体を通じて文通相手を紹介して貰うという手続きを経ます。

インターネットを通じて相手を探すこともできますが、昔ながらの文通団体を三つ紹介したいと思います。
興味のある方はぜひ参考になさって下さい。


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青少年ペンフレンドクラブ


日本の文通団体の中でも特に有名なのが、日本郵政の青少年ペンフレンドクラブですね。
青少年ペンフレンドクラブの最大の特徴は会費が無料だという事です。

青少年ペンフレンドクラブの会員になると毎月レターパークという冊子が届く様になります。

レターパークには文通に関する情報や、文通を希望する国内・国外の人達のメッセージが記載されています。

会員はレターパークにメッセージを載せて貰うか、レターパークに記載されているメッセージを見て文通を申し込む事で、文通相手を見付ける事ができるのです。

レターパークを見て文通を申し込む場合、確か二人だったと思うのですが、人数制限があります。

一人のメッセージに文通の申し込みが殺到している場合、抽選で選ばれた人だけが紹介されるシステムなので、なかなか文通相手が決まらないというデメリットがあります。

私が会員だった頃は、全体的に英語圏の人達は人気があり、アジア圏の人達は人気が無い傾向がありました。

アジア圏に文通相手を見付けたい場合や、無料で文通団体を利用したい場合に最適な団体だと思います。


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川崎国際文化交流会

私が高校生の頃からある、日本の文通団体です。
川崎国際文化交流会の会員になると、日本に興味のある海外の友達を紹介して貰う事ができます。

青少年ペンフレンドクラブや次に紹介するInternational pen friendsでは手紙での文通が主ですが、川崎国際文化交流会ではEメールを使った交流もできます。

海外ペンパル紹介コース、スタンダードコース、デラックスコースの三種類があります。
基本的には海外ペンパル紹介コースに英文レターの文例等が追加されるか否かの違いで、サービス自体には変化は無い様です。

川崎国際文化交流会では、会員のアドレスを非公開にした状態で、ペンパルを募集して貰えます。

また、毎週20~25名のアドレスリストが届けられる他、自身の情報をアドレスリストに掲載して貰い世界50カ国に配信する事もできます。

最も特徴的なのは、追加料金を支払う事で翻訳をお願いできる点です。

初めて海外文通をする場合、川崎国際文化交流会は最適な団体だと思います。


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International pen friends

International pen friendはフィンランドの文通団体です。
文通相手の紹介を行っている他、People and placeという文通や旅行に関する会報を年に一回発行しています。

International pen friendsの会員になると、4~14人分のアドレスリストが届きますので、これを元に手紙を書いて文通を申し込む事で、文通相手を見付ける事ができます。

入会後に自分のアドレスもアドレスリストとして他国の会員に届けられますから、ある日突然手紙が届く可能性も高いです。

サービスは年齢ごとにC1~ C8までの八つに区別されており、所定の料金をPayPal等で支払う事でInternational pen friendsのサービスを受ける事ができます。

基本的には英語でのやり取りになるため、英語に対してある程度の耐性がある方に最適な団体だと思います。


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番外編・インターネットサービスとアプリ

私は基本的に、長期的にやりとりが出来る文通が好きなのですが、インターネットやアプリのサービスを利用した事もあります。

Inter palsについては別に記事を書いているので、こちらへどうぞ~
xiaoshizidewei.hatenablog.com

ハロートーク

ハロートークは中国の会社が運営している言語交換アプリで、チャットを通じて言語交換ができる他、SNSの様な機能もついていて利用しやすいアプリです。

私は今中国語を勉強しているので、このアプリでは基本的に中国人としか交流していない為、英語圏の方に関しては解りませんが・・・

恐らく基本的に出会い目的の方が多いです。
そして、チャットはリアルタイムでのやり取りになるので、普通に働いているとイチイチ連絡するのが面倒と言うか・・・便利ですが、結構使うのが難しいアプリだと思います。

ジャパンガイド

ジャパンガイドは言わずと知れた老舗のサイトですね。
私(二十代後半)が高校生の頃から老舗サイトとして有名でした。

ここでは言語学習者同士がメル友を探すような形が一般的なのでしょうか。
一度しか使った事が無いので、あまり良く解りませんが、ジャパンガイドでは真面目な方と知り合えました。

書き込みを見ていても、日本人のメル友?を希望している外国人の殆どが日本語で書き込みをしていますし、ハロートークよりも真面目な方が多い印象です。

お互いにメールアドバイスを教えあって連絡を取るので、その分本気の方が多いのでしょうか。
一見地味ですが、やはり老舗だけあって使いやすいサイトだと思います。


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海外文通で英語を学ぶメリット

海外文通で英語を学ぶ事と、テキストや動画、授業等で英語を学ぶ事は本質的に違います。

なぜなら、文通で使う英語はコミュニケーションの為の英語だからです。
海外文通では海外の同年代から手紙が届くため、手書きの文字が解りにくかったり、英語のスラングが混じっている事もあります。

相手の母語が英語でない場合は、相手が英語を間違えている事もあるでしょうし、こちらも英語を間違う事があります。

自分の気持ちを伝えるために学ぶ英語と、勉強として学ぶ英語は全く違います。

また、海外文通を続けていると、知っている単語で文章を作れる様になるため、より英語でのコミュニケーションが身近になります。

私は海外文通をしていて良かったと思いますし、もしも興味のある方がいれば挑戦して欲しいと思います。





【京都府・山城国】岡田鴨神社と岩船寺でお花見

こんにちは。
現在無職の通信制大学生です。
少し前に、祖母の故郷でもある京都府加茂町の岡田鴨神社と岩船寺を訪問したので、岡田鴨神社と岩船寺についての記事を書こうと思います。

所で、京都と山城の違いを知っていますか?
山城は京都の旧国名
なるほど、この答えは正解でもあり、不正解でもあります。

京都と洛陽

京都とは、京(キョウ)と都(ミヤコ)という二つの言葉が合わさった物です。
京も都も皇帝が居住する町を表す言葉なので、日本では天皇陛下が居住する町という意味になります。

平城京平安京の京でもあり、東京都の京でもあります。

帝が居住者町を京・都以外の言葉で、洛陽と言う事もあり、洛内(京の中)・洛外(京の外)として区別する場合もあります。

この場合の洛内とは、京都の碁盤の目に例えられる町並みが続く範囲内の地域であり、京都府全体の事ではありません。

このため、京都では○○市は京都じゃない等々の発言を良く耳にしますが、これは洛内では無いという意味なのです。

山城の国は京じゃない?

平安京は山を切り開いて作られた人工都市なのですが、山城は京=洛陽よりも古い歴史を持つ、京都府南部・奈良県の少し北に位置する地域です。

平城山を背に城が造営されていた事から、山背と表記される事もあり、大和との関わりが強いです。
その一方で、和泉式部の出生地でもあり平安時代以降は京都とも深い関わりを持っていた地域です。

山城の文化は奈良からの強い影響を受けていますが、山城国風土記の一部には地域の神話と神名が記載される等、奈良とは異なる点も多々あり、特有の文化が形成されています。

山城地域には、古墳や天皇家に纏わる寺院や墓地(御陵もあるのですが、御陵ではない墓もあるのです)等があり、町の歴史は非常に古く、奈良・京都双方の文化に深い関わりがあります。

岡田鴨神社

岡田鴨神社は京都の下鴨神社の本宮です。
つまり、京都の下鴨神社加茂町(山城)の岡田鴨神社から移された神社という事ですね。

徒歩で行く場合は加茂駅から10分程度、車は数台停められる空き地の様な駐車場があります。

御祭神は賀茂建角身尊と菅原道真公の二柱です。
加茂建角身尊は先ほど説明した『山城国風土記』に登場する神様で、賀茂別雷神の父親です。
加茂別雷尊は上賀茂神社の御祭神ですね。

岡田鴨神社や下鴨神社上賀茂神社賀茂氏氏神とされている神社です。

賀茂氏奈良県から山城を経て京都に渡ったという説があるそうで、この神社は中間地点である山城国の神社という事になります。

インターネットでは、岡田鴨神社は木津川市の桜スポットと紹介されていましたが、桜が咲いているのは参道だけ・・・
桜スポットと言うには少し寂しい気がします。

むしろ関心は神社と絵馬の方へ・・・
素敵な絵馬が奉納されていました。

上の写真の左手にある小さい方の絵馬には能楽の様子が描かれています。
この地域では神社にお能を奉納する習慣がある為、演能の代わりに奉納したのかもしれませんね。

岩船寺

岩船寺は祖母の生家近くにあるお寺で、岩船はイワフネでは無く、ガンセンジと読みます。

神社と関わりを持っていると岩船=イワフネ(天津神が地上に降りる時に乗る船)という認識が強くなる為、ガンセンジを知っているのにイワフネデラと呼んでしまい、祖母から笑われました・・・

ここには寺門の手前に白山神社があり、白山神社から参拝して岩船寺に行きました。
白山神社では祖母が幼い頃、盆踊りをした思い出があるそうですが、その言葉通り神社には盆踊りらしき絵馬が奉納されています。

拝観料は500円、駐車場は300円ですが、駐車料金は各自で無人のポストに入れる仕様になっています。

駐車場の隣では、野菜やお浸しが無人販売で吊り下げられているのですが、お浸しには「おかき」の表示が・・・

いかにも加茂らしい光景でした。
ちなみに、断じて加茂に対する悪口では無い事をここに強調しておきます。

岩船寺は紫陽花が有名なのですが、境内は様々な花に彩られてとても美しかったです。

また、本堂内の仏像は小さな物が沢山祭られており、見応えがありました。
仏像の配置は祖母が子供の頃から変わっていない様です。



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【農業と伝統文化】田舎の高齢者と農家の現実


こんにちは。
我が家は最寄り駅から車で30分、田舎暮らしの通信制大学生です。

今日は農家の現実と農業と伝統文化の関わりについてブログを書いて行きたいと思います。

我が家の畑は耕作遺棄地

※写真右奥が耕作遺棄地

我が家は、江戸時代の終わりから続く地方の農家で、ほんの3~4年前まで祖母が農業を営んでいました。

しかし、3年ほど前に日陰の原因となる木枝を鉈で切り払おうとした際に木に登っていた祖母が落下、裂骨折をしてICUに運ばれたのでした。

祖母はそのまま息を引き・・・取らずに回復しましたが、背骨にボルトを埋め込んだため、車の運転ができず、我が家の畑は耕作遺棄地になりました。

その頃、私はブラック企業で1日に10時間~11時間働いていた為、気にも留めていませんでしたが、ある日ふと畑の方を歩くと荒れた田畑がなんと多い事・・・

祖母を含め、病気やパートナーとの離別等の理由で離農する農家が想像以上に多く、田畑は荒廃して原型を留めていませんでした。

近隣の田畑を管理する農家も高齢化が進み、農道やなんやの管理ができず、荒れた田畑が増えた事で獣害も増え、年々離農する農家が増えている様です。

新規就農にはお金が掛かる

就農する為にはお金が必要です。
農家以外にはあまり伝わらないのですが、重機一台で1000万近く掛かるのです。

そして、重機は当然目的に合わせて何台も必要です。
もっとも、全て手作業で行うならば必要ありませんが、手作業では手間と賃金が釣り合いません。

初期投資を回収する為には、大量の農作物を収穫する必要がありますが、その為には広大な土地が必要です。

現実問題として、農家以外の人が新規就農するのは難しく、農業を通じて育まれた村落のコミュニティに地元以外の人間が入り込むのも困難です。

地元の子供達は進学・就職で地域を離れ、もはや田畑を継承し、耕作して行く人が存在しません。

職業としての農業

亡くなった祖父がよく、農業を生業にしてはいけないと言っていました。

農家の収益は毎月発生するお給料や企業の売上の様な物ではなく、限られた収穫期に数ヶ月分の収益が一度に発生する、という物です。

農作物は人為だけで管理できる物ではありませんから、天災が重なるだけで収益は0どころか、簡単にマイナスになってしまいます。

肥料や種は高価な物ではありませんが、専業で農業をする場合は大量に購入する為、まとまった金額になります。

天災によって作物がダメになった場合、労働力と畑に使った経費が全てマイナスになると共に、数ヶ月間の生活費もマイナスになります。
天災が続けば農家は生活する事ができないのです。

同じ食品の生産ならば工場で働いた方が、努力に見あった収入を得られるというのが祖父の持論でした。

農業と日本文化

我が家の畑のすぐ近くに、華道用の松を栽培している畑がありました。

この松は通常の物よりも小さな品種で、高値で売買されている為、昔は日頃から畑はきれいに手入れされていました。
しかし、現在は離農されたらしく畑が随分荒れています。

華道や茶道等に用いられる花や茶は農家が生産している為、農業と伝統文化には元来深い結び付きがあります。

伝統文化を守ろうとする民間の活動は時折目にする事がありますが、農家を支援しようとする民間の活動は殆どありません。

本来、茶道・華道の様な芸道は、農業と密接な関係にありますが、現在の華道・茶道には農作物を用いた芸であるという意識が薄く、農業への関心も高くは無いです。

現状として、失われ行く農業の復興は、伝統文化の復興よりも難しい立場にあると言えます。

桂離宮の池と稲作

桂離宮の池をご存知でしょうか?
日本庭園の多くは池を有していますが、桂離宮にも大きな池があります。

奈良時代頃の文献には、庭園に池を造営していた事を示す記述があり、日本庭園と水の関わりは非常に古い物です。

庭園を有する貴族の邸宅は、都を一瞥できる山手に造営されていました。
高所にある庭園の池は、干ばつ時には都に放たれ、農業用水として用いられていたそうです。

古い時代には保存のできる米や穀物等の食糧の有無が国の存続と関係していましたから、権力者の多くは農業を重要視していました。
庭園の水が農業用水として用いられていたのは、この為です。

日本神話のひとつ『日向国風土記』の天孫降臨のシーンでは、天孫が「人々は食べ物を奪い合う為に戦っている」と発言しています。

神話の時代から、国家の存続と食糧の問題は結び付けて考えられていたのです。

そもそも、農業は生活と直接的な関わりを持つ営みであり、農業から生まれた思想は日本文化に多大な影響を与えています。

多様な文化の中でも、特に米と稲作に対する信仰は日本の精神文化の中枢と言って良いでしょう。

農業に関わろうと思う

我が家には、農業を代々の家業にすると考えていたらしいご先祖様から受け継いだ広い土地があります。

現在は耕作遺棄地となり荒れ果てていますが、私にも簡単な作物を栽培する事ができます。

一方では地域の文化が廃れていく事に目を瞑りながら、一方では大学で日本文化の勉強をする事は、机上の論弁に近い物があります。

文化とはある一定の生活様式の事であり、その生活様式とは一般的に仕事の中から産み出される物だからです。

耕作民が植物性の布を織るのに対して、遊牧民は羊毛を用いた布を織ります。
古代の生活と仕事は密接な関係にあり、切り離せる物ではありません。

生活と仕事の中から文化が産まれ、民族のアイデンティティーが形成されています。
これはどこの国でも殆ど同じです。

東洋では自然の営みを哲学として捉えています。
季節の移り変わりは、暦と道の原型なのです。

私は農業をする事で、もう一度文化という一種の学問に関わりたいと思っています。



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【就職活動】一番安い語学留学は海外インターンだと思う

こんにちは。
現在無職の通信制大学生です。

転職活動をするにあたって、新しい視点を得たかったので色々な事を調べる中で、恐らく世の中で一番安い留学方法を発見しました。

既にこのブログでもチョコチョコ書いていますが・・・ 笑
今日は海外のインターンシップについてブログを書いて行こうと思います。

インターンシップとは?

インターンは日本でも良く知られている制度なので、大抵の方は説明されなくても知っていると思いますが、一応説明しておこうと思います。

インターンシップを一言で言えば、学生が就業前に企業で行う職業体験の事です。

インターンの最大のメリットは、就職する前に実際に働く事で、経験を積むことができる点です。

実はこのインターン、大学生や新卒以外の人でも利用ができて、日本人が海外の企業に行く事もできるのです。

そして、無給のイメージが強いインターンですが、実際には有給のインターンと無給のインターンに大きく区別されています。

インターンシップがなぜ留学になるの?

海外のインターンに日本人が参加する場合、通常は留学エージェント等を通して手続きを行います。

この際に、業者によっては現地で数ヶ月程度の語学研修が設けられている場合があり、語学を学べる他、研修がない場合もインターンをしながら現地の語学学校に通う事ができます。

数ヶ月間英語を学び、職場で実践する為語学が身に付きやすい環境と言えるでしょう。

インターンシップは費用が安い?

有給インターンシップに参加する場合、仕事中は報酬が発生しますから、その分通常の語学留学よりも費用は安くなります。

また、有給では無い場合も企業ごとにインターン専用のシェアハウスを提供される等のメリットがあり、通常の語学留学よりも費用は安くなる可能性は高いです。

海外での経験を積むことができるという点で、インターンシップには通常の語学留学とは違った魅力があります。

インターンシップの魅力

私自身、現在転職活動をしています。

今回ちょっとした事から海外インターンについて調べた事で、海外インターンという制度が思っていたよりも身近な物だという事を初めて知ることができました。

日本でも働き方改革が注目を集めていますが、普通に生活していると、海外で働く経験はなかなか経験できません。

例えば、就職が決まらなかった時や転職時にインターンシップ制度を使って海外の仕事を経験するのも1つの道ではないかと思います。


tigermov.com






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転職でキャリアアップする為にはスキルが必要

こんにちは。
現在無職の通信制大学生です。

前職では揉めに揉め、退職するのも一苦労でしたので、現在は安易に転職するよりもスキルを身につけてキャリアアップしたいと考えています。

そこで、私が見付けたキャリアアップの方法を纏めて行こうと思います。

現在の日本経済

何度か言っている様な気がしますが、政府の政策で株価が上昇し、日本社会の中で動いているお金が増えた事で、名目上日本は好景気という事になっています。

しかし、実際にはデフレが回復せず、商品の値段が下落している状態です。

デフレとは簡単に言うと、企業は商品を売るために価格を下げ、数をさばく事で利益を得ようとしているという事です。

消費税増税の問題もありますし、この状態は今後も継続すると思われます。

商品の利益率を下げる事で、労働者の負担は増えますが、利益が少ない為に、低賃金で不必要になれば解雇にできる非正規雇用が増加しています。

経営が不安定だから雇用も不安定になる。
負のスパイラルが起きています。

この様な状況で、働ける場所で働けば良いや、と軽く考えていると仕事を失う事になりかねません。

スキルとキャリアアップが必要だと思う理由

これまでに私は職場で50代、60代になってから賃金を削られ、月に7~8万円で働いているパートさんを沢山目にして来ました。

自身のキャリアについて、深刻に考えて行かねばならないと思い始めた切っ掛けです。

人には色々な事情があります。
多くの場合、人間の立場は二つの原因から作られます。
本人の努力あるいは怠惰と、本人には変えられない環境の二つです。

資本社会は資本つまり、お金のある人が得をする社会です。
お金があるほど人は傲慢になれますし、お金があればそれが認められます。

多くの場合、虐げられるのは弱者である事を我々は理解しなくてはなりません。

社会人として働く人達は、真面目に働いていれば日々スキルが上がっている状態です。

仕事を通じて向上するのが、社会人が本来あるべき姿だと私は考えています。
だからこそキャリアアップが必要だと思うのです。

大手企業の時代遅れな方針

私自身、転職活動をして二社ほど会社を訪れましたが、四月という時期的な問題もあり、多くの二社とも私の経歴やスキルには興味がない様でした。

私に対する質問は、学歴と資格に関する事ばかり。
経歴や能力は話題にすらなりませんでした。

正直、これまでは即戦力として転職活動を繰り返していたので、この対応には面食らいました。

未だに日本の大手企業の面接では、学校での学びではなく学校の名前が、会社での経験ではなく会社の名前が評価されるのだと言う事が言葉の端々に出ており、なんとも言えない気分になりました。

この様な社会で、取り敢えず働ける場所に転職するのは得策ではないでしょう。

もちろん、お金が無い場合は転職する必要があります。
しかし、今回は失業保険も手当ても支給されますから、スキルアップに時間を使う事にしました。

転職活動中のスキルアップ

日本経済が発展している状況であれば、日本で働く事には大きなメリットがあります。
しかし現実は真逆で日本企業は労働環境も悪い場合が多く、ブラック企業等はあまり魅力的とは言えません。

より先進的な環境を知るために、視点を少し変える必要があるのではないかと私は思いました。

スキルアップの方法としては、日本の求職者は、手当てを受け取りながら職業訓練を受ける事ができますし、学生以外でもインターンシップに参加する事ができます。

インターンシップには有給の物と無給の物があり、海外で有給のインターンシップに参加して報酬を受け取る事もできるのです。

この場合は特に、仕事の経験とビジネス英語の二つの能力が向上する可能性が高く、リスクはあるものの魅力的に感じています。

もちろん、日本国内でもインターンシップはありますから、当然日本でも経験を積むことも出来ますし、インターンシップの制度は積極的に利用したいと思っています。

さいごに

日本全体の流れから抜け出す事は難しいですが、時代に適したスキルを身に付ける事は誰にでも出来る事です。

私は、今後日本の経済が下落するとは思っていませんが、デフレから抜け出す事も無いと思います。

深刻な人材不足と叫ばれる割に、転職活動をする知り合いから聞く話はなかなか渋い物が多いです。

前職の同僚は数年おきに転職しており、キャリアはありましたが年々採用が難しくなっている様でした。
この様な働き方は海外では一般的ですが、色々な話を聞く中で、どこかの地点で視点を切り替える必要があると感じていました。

転職では、絶対に前職よりも悪い環境で働いてはいけないという話を聞いた事があります。

お給料が下がっても安定している・環境が良い場合、もしくは環境が悪化してもお給料は良くなる等、何か一つでも前職よりも良いと感じる部分が無ければ、その職場は転職すべき職場では無いそうです。

今回の求職期間中は、年齢的にも状況的にも、キャリアについて真剣に考えるべきタイミングだと思っています。
妥協せず、時間を掛けて将来の道を選びたいです。




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【中国と日本】茶の文化と農業としての茶




この写真は去年の中国旅行で訪れた杭州の茶博物館の近くで見付けた陸羽の像です。

陸羽は世界最古の茶に関する書物『茶経』の著者で、茶道の鼻祖と呼ばれる人物です。

記事にはしていませんでしたが、年度末の旅行では茶博物館も訪問していました。

茶の種類

皆様ご存知の通り、お茶には紅茶、緑茶、ほうじ茶、抹茶etc...色々な種類があります。
これらのお茶は区別は加工方法の違いで、植物としての茶の品種は同じなのだそうです。

中国で発祥した茶文化と茶ノ木は現在、世界各国に伝搬し、新たな茶文化を産み出しています。

当初、薬として用いられた茶は現在の我々が飲んでいる物とは違い、茶葉を発酵させて固形に固めた物でした。
これを『茶経』では団茶と呼んでいます。

団茶

団茶は現在の日本では廃れてしまいましたが、現在も中国やチベットで一般に流通している物で、有名な物ではプーアル茶が挙げられます。
特にチベットでは、茶の煎じ方も古い方法を採用しています。

古代の茶は、団茶を長時間煮詰めて茶の成分を抽出していた様です。
この為、普通に飲むと苦味やえぐみが出て大変不味く、このえぐみを誤魔化す為にチベットではミルクを、日本では生姜などを入れて風味を整えていました。

また、この他にもチベットには薬として茶を用いた事を示す伝説が伝えられており、古い茶の文化を伝える地域の一つであると考えられます。

薬としての茶

この様に、貴重な薬として用いられた茶は仏教と結び付き、両者は現在も深い関係を保っています。

中国では不老不死や仙人の信仰がある為、薬に対する信仰が厚く、これらの一部は日本にも伝来し、牛玉符の様な形で現在も日本文化の一部として継承されています。

茶と香は仏教を通じて文化的に近い関係となり、後の茶道の発展により茶道の中に取り入れられていますが、香自体にも薬として用いられた物があり、両者は元来、文化的に近い関係にあったと考えられます。

茶道の成立

日本で喫茶文化が成立したのは室町時代以降、寺院の門前に茶を振る舞う店が出始めたのが始まりです。

当初の茶屋は文化的に確立された物ではありませんでしたが、仏に備えた茶を参拝者に振る舞うという視点から大変流行しました。

やがて茶は仏教とは別の文化として認められる様になりますが、現在も禅と茶、仏教と茶の関係は密接な物であると考えられます。

ハーブを育てています

我が家には先祖から受け継いだ田畑が何ヵ所もありますが、祖母が骨折した事で現在は農作業をする人が居らず荒れ果てています。

大学で香道の講義を受けた際に、フランスの香料農家の存在を知り、ハーブの栽培に興味を持ったのが始まりでした。
ハーブは生命力が強く、手が掛からない為週末農業に適しています。

当初の目論見通り、自宅近くの土地で実験的に栽培しているハーブはぐんぐん成長し、花を咲かせようとしています。

農業としての茶を学びたい

今後、茶農家でのボランティアを通じて茶の出荷(流通)と加工を学び、長いスパンで商品化できれば・・・と考えています。

茶葉の栽培自体は私がするには現実的に難しい物がありますが、ボランティアの力を借りて被災地の支援をしながら荒れ果てた耕作地を再生し、茶園を増やす活動に農業の新たな可能性を感じています。

収益が出るかどうかは解りませんが、荒れた田畑を復旧できる日が来れば良いと思っていますので、長い目で考えようと思っています。





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