小獅子の尾

芸術大学の通信教育部に通う20代女子の雑記

あなたの演奏が上手くならない理由は学習曲線にある

こんにちは。
現在無職の通信制大学生です。

今、大学で心理学を履修しているのですが、そこで学習曲線について少し学びました。

私は龍笛を習っているのですが、先生から良く怒られる時期と物凄く上達する時期があり、その理由として学習曲線の考え方はとても納得できる物だったので、記事を書く事にしました。

学習曲線

『ブリタニカ国際大百科事典小項目事典』では、学習曲線について以下のように説明されています。


「学習の進行過程を数量的にグラフに示したもの。普通横軸に試行回数,試行時間などをとる。

(中略)

学習曲線にはいろいろの型があるが,代表的な型として,学習初期に勾配が急で後期にゆるやかになる負の加速度曲線,学習の初期に勾配がゆるやかで後期に急になる正の加速度曲線,学習の初期および後期に勾配がゆるやかで,中期には急なS字型曲線,などがあげられる。
ほかに,学習の途中で曲線に増減のない高原現象 (プラトー) が現れる場合もある。


学習と練習量の関係は、課題の難易度や内容によって変化します。

上記の引用にも出ている高原現象とは、運動技能等の学習時に表れる典型的な学習曲線です。

最初は課題の達成度が上昇するものの、途中で上昇が停滞し、それでも練習を続けた場合はその後更に上昇する、という物です。

音楽の演奏でも、この高原現象を経験された方は多いのではないでしょうか。

ある意味では、高原現象はスランプの様な物かも知れません。

練習量

練習が少なければ、必然的に音楽の演奏は上達しません。
社会人の場合、練習時間の確保が難しいのでは無いかと思います。

毎日数十分でも演奏する習慣を持てれば理想的ですが、以前の私の様に朝8時から夜20時まで働いている等々、勤務状態によっては毎日の練習が近所迷惑になってしまう事もあります。

先生からは毎日練習する様に言われる物の、実際には実現できない状態で、先生と現実の板挟みになり、苦しんだ時期もありました、というか今もですが・・・ 笑

その打開策として、雅楽龍笛を習っている私の場合ですが、日常の隙間時間に学習中の曲を聞くだけでも上達に差が出た経験があります。

楽曲を聞くだけでも、音色や拍子を正確に捉える練習になったのだと思います。

社会人をされている場合、できる範囲で日々練習する習慣を付けてみると良いかも知れません。

環境的な要因

音楽を含む芸術を学ぶ上で、環境的な要因から上達が妨げられる事は、必ずあると私は感じています。

例えば、私の場合は笛吹きですので、ストレスが貯まって肩凝りが悪化している時は、同時にどうしても肺活量が減り、息切れしてしまいます。

少しストレッチをするだけで、劇的に肺活量が増えた経験もありますし、音楽の演奏は技術的な問題だけでなく、筋肉や精神面の問題も大いに関わっている感覚があります。

この他にも、例えば連日残業してストレスが貯まっている状態で毎日絵画を描いても、なかなか上達しないのでは無いかと思います。

これと同じで、音楽の演奏も多大なストレスを受けている状態では、なかなか上達しない可能性があります。

特に、細かな音色や僅かな音の強弱を稽古したいのであれば、ストレスの少ない環境を整えた方が伸びが早い感覚があります。

どうしても、精神と肉体はある程度の関係を保っているので、ストレスにより緊張した状態が続くと伸び悩む傾向が、少なくとも私には現れています。

精神的な要因

音楽の良さは、練習によって得られる技術や表現にもありますが、その人の個性によって表れる雰囲気の中にもあると思います。

技術的に行き詰まった時は、深く追い求めずに気分転換をするのも大切だと思います。

演奏者が苦しんで演奏している音楽は、技術的に優れていても、やはり苦しい音楽なのだと思います。

私は昔、障害者の方が演奏するピアノを聞いた事があり、ピアノの技術等は良く解らないのですが、とても感動した事があります。

彼には知的な障碍があり、間違えた所で演奏を止めて何度かやり直していましたが、それが反って大きな魅力になっていました。

音色がとても美しく、彼の中に存在する精神世界を表明している様に私には聞こえました。

音楽が好きである事が最も大切な事だと思います。
先が見えない様な気分になりますが、適度に休みつつ、諦めずに頑張りましょう!



人気ブログランキング
にほんブログ村 大学生日記ブログ 通信大学生へ
にほんブログ村