こんにちは。
現在無職の通信制大学生です。
今日は私が百貨店勤務時代に感じた、大手企業の労働環境に対する疑問と、社会不適合者が起業するという事について記事を書きたいと思います。
日本社会でのハラスメントに対する意識
セクハラ・パワハラは、メディアでも盛んに取り上げられている話題です。
私はセクハラ被害を受け、実際に上司に相談するまで、セクハラ問題を随分勘違いして捉えていました。
セクハラにはグレーゾーンがあり、グレーな問題の解決が難しいのは解りますが、私が受けた被害は明らかなセクハラでした。
体を触られる、性経験をしつこく聞かれる、性的な話題ばかり振られる等々・・・
明らかなセクハラ行為は被害者が上司に相談した時点で会社側が対応する問題なのだと思っていたのです。
実際にはこの様な問題は、日本各地で横行している問題であり、国が運営している相談機関を利用してもセクハラに対する対応を求める事は難しいのだと言うことを改めて学んだ次第です。
ちなみに、こんな動画もあります。
youtu.be
弱者が搾取されるという事
百貨店にはミセスを対象にした商品も多いので、70代~80代という高齢なマネキンさんやバイトさんも沢山働いていました。
彼女達の多くは百貨店で長年勤めた従業員ではなく、百貨店にテナントとして入っているブランドや催事を行う起業で働いている非正規の従業員です。
百貨店雇用のアルバイトさんも、決して安定した雇用ではなく日雇い扱いの不安定な仕事でした。
起業は高齢で立場の弱い彼女達を最低賃金ギリギリの安価で雇った上で、怪我や病気での欠勤を許さず、発熱や骨折などの異常があっても売り場に立たせて接客させていました。
マネキンさんは、一人の従業員の労働に派遣会社とテナントとなるブランド、そして百貨店という三つの会社が関与している仕組みになっています。
ですから、どこかの地点でストップが掛かる場合が多いのですが、少なくとも高齢者が働きやすい環境は整っていないと私は感じていました。
雇用は不安定だという事
私は最寄り駅まで車で20分という田舎で、築80年・茅葺き屋根の農家で三世帯が同居するという、核家族とは真逆の環境で育ちました。
戦後の雇用や労働について自営業の祖父・祖母から色々な話を聞いています。
昔は社会保険等は無く、正社員も非正規社員の区別も無く、労働には主婦等が行う短時間の物と普通の仕事という区別しか無かったそうです。
そして、祖父には"いつまでも雇われではアカン"という考えがありました。
当時の雇用はどうも、主にツテや紹介で決まっていたらしく、現在よりもクビにしにくい・・・という環境ではあったと思いますが、やはり雇用は不安定だったのだと思います。
雇用が不安定だからこそ、いつまでも月給取りでやってるのは考えなしや、男なら自分で事業をせなアカン、という考えが祖父にはあった様です。
これは決して祖父の言う所の"月給取り"を軽蔑する言葉ではなく、月給取りの不安定さや会社への依存を常に祖父は批判していました。
社会に迎合できなくても仕事はできるという事
私の身内には自営業者が沢山いますが、彼等の多くは学歴も高くなく、企業のやり方に不満を持っていたり、勤めていた企業が倒産した経験があったりします。
起業した理由として本当に驚くのですが、真面目に「勤めてたら良いように使われる、雇われの仕事なんかいつまでも続けられへん」と語り合っていたりします。
社会に不満を感じる人や、企業の不条理に耐えきれなくなった人にたいして、私は起業するという道もあるよ、と提案したいです。
知り合いの経営者は殆ど全員が社会不適合者ですから・・・
起業を成功させる為には、事業を小さく始めて損失を最小限に抑える事が重要です。
素人が大きな賭けをしても成功しませんし、会社は利益を得る為の場所なので、損失は徹底的に抑える必要があります。
そして、身内の殆どは始めは働きながら自営の仕事をしていました。
リスクを最小限に抑える努力ができるならば、社会不適合者は経営者として適正がある場合があります。
組織に迎合できる人材はサラリーマンとしては優秀ですが、経営者としては優秀では無いからです。
起業しやすい仕事
起業しやすい職種とはどの様な仕事だと思いますか?
ネット上には胡散臭い情報も多々ありますが、起業しやすい仕事というのは簡単で、スキルが必要な仕事です。
その中でも、もっと言えば現場仕事は独立しやすい仕事の一つです。
良く求人誌でも独立したい方歓迎!という宣伝文句を見掛けますね。
そういう仕事は独立しやすいです。
例えば、鳶職や自動車の整備、家電製品の設置や清掃業に飲食店等々。
この内、飲食店は初期投資が大きいため失敗しやすいので注意が必要ですが・・・
殆どの場合、誰かの下で働いた上で独立起業する事になるのですが、独立した後もその関係は継続して、繁忙期は経営者同士でお互いの助け合う事もあります。
自分の会社から独立する従業員が出る事で、お互いに繁忙期の仕事を振り合って数をこなせるので、現場仕事では独立起業を抑え込まれる事もありません。
これまでは従業員としてこなしていた仕事を、起業後は会社として請け負えば良いのですから、会社に損失が出ないのです。
雇用に対する私の違和感
今、私は何となく現在の日本における"仕事"のあり方に違和感を感じています。
祖父母の仕事や、身内の経営者達の仕事は一般社会での仕事よりも単純で、業績は自分の能力に直結しています。
超過労働やセクハラ・パワハラがあれば契約を切る事ができますし、何よりも人権が守られています。
去年末に中国を旅行した事で、この感覚は私の中で更に強くなりました。
中国国内には無数の個人事業があり、彼らは会社に勤めるか自営業となるかを選択した上で仕事をしていると感じたからです。
中国では個人で経営されている工芸品のお店にも行きました。
私が工芸品を手に取って店の奥まった所を見ていた時、店主さんは明らかに万引きに注意していましたが、工芸品を購入した時には笑顔でひとつひとつ丁寧に包んでくれました。
帰り際に「カムサハムニダ」と一言言われた時に、マニュアルでは無い、素晴らしい接客だと思いました。
昨日、大先輩と食事をして今後の仕事についてお話しした為、今日はこんな記事を書きました。
従業員が犠牲になる仕事は、そのまま企業に反映されている様に思います。
企業を作っているのは従業員であり、従業員の状態は企業を表しているのだと言う、根本的な所を忘れずに働きたい物です。